標高差:1,854m
累積標高差:2,750m

2015年09月12日(当時66歳)


日本二百名山に戻る

静岡県静岡市葵区
登り:1時間37分(茶臼小屋から)
下り:6時間50分
(上河内岳から)
コースタイム:8時間38分
(休憩時間、林道歩き45分含む)
ウィキペディアから
  赤石山脈(南アルプス)の主稜線上にあるため、稜線上にある縦走路の登山道を歩く際に、登頂されることが多い。 山頂部、登山道から東に約100m離れた位置にある。長野県と静岡県の各登山口からの登山ルートがある。 1957年(昭和32年)の静岡国体の際に、畑薙大吊橋から畑薙山(標高1,836m)を経て茶臼岳へ至る小鳥尾根のルートが整備されたが、その後荒廃してほとんど利用されなくなり廃道となっている。 山頂の南西の約500m の位置には、「竹内門」と呼ばれるチャートの岩峰の間を登山道が通っている。 
日本二百名山』  南ア縦走南部の人気の薄い山であるが、光岳よりもよっぽど良い山だった。
上河内岳
  登りは”茶臼小屋”からだったので1時間37分の楽チン登山で大展望が得られた。
天気を読んで来たとは言え、ガスが上がってこなかったのはラッキーとしか言い様がない。 山容として最近登った山では一番の男前だったし、山頂からも思い出の山々が見ることが出来、申し分はなかった。 しかし、下りの長さには飽き飽きした。
一緒に歩けるハイカーが見付らず
  出会ったハイカーがハイレベルな方ばりで、歩くスピードの違いから一緒に歩こうとは言い出せなかった。 迷惑ジジーになりたくなかったので一人で長い行程を歩いたのが寂しかった。
今日の温泉
  白樺荘で2日分の汗を流して帰る予定であったが、カーナビの選んだ道では白樺荘を通ること無く島田金谷の町に出てしまった。 こちらから温泉で合流しようと佐野君を誘っていたので、騙した恰好になってしまいメールで謝った。
 汗を掻いた体で車中泊はしたくないので、その日の内に自宅に帰り付き、家の風呂で済ませた。 高速道路では死ぬほどに眠たかった。

前日の移動
  沼平駐車場から林道を車に乗せて貰い、畑薙大吊橋を渡り茶臼小屋を経由して ”茶臼岳”に登頂し、
茶臼小屋に宿泊した。 当日は茶臼小屋からの出発となる。

167上河内岳 (2,803m)
かみこうちだけ
Road Map :新東名道島田金谷IC→R473→R362→県道77号線→R388→県道60号線→畑薙第1ダム→沼平ゲート。
Route Map:茶臼小屋から登り始め登頂後は沼平駐車場へ下山する。
2015年の南アの山遠征
  08/11:1日目 茶臼岳(日本三百名山)
  08/12:2日目 上河内岳(日本二百名山)
小屋前から”富士山”を望むとバツグンの天気になっていた。
白山岳に登っている自分に取っては富士山は双耳峰に見えてしまう。
朝の気温7℃、5時丁度に ”上河内岳”に向けて出発する。
まずは昨日と同じ道で縦走路分岐まで登る。
茶臼小屋の朝食は5時からであるが、5時前には用意が出来たアナウンスがあった。 光岳縦走組は朝食を取らずに出発しているので食卓には
3名だけだった。 夕食の豪華さに反して普通のメニューに戻っていた
が、朝食は御飯とみそ汁とのりがあれば充分なので問題なしだった。
まだ薄暗い中、分岐まで登り聖岳への縦走路に入る。右手に登れば
展望が良さそうなので、寄り道して御来光を見に行ってみる。
昨夜、同宿のハイカーが 「ライチョウの写真を撮りたい!」と言っていた
が、その彼はライチョウを見付けた様である。4匹のライチョウが居た
がライチョウは既に離れた所に移動していてシャッターチャンスを逃が
してしまった。 彼がライチョウを見付けた時には目の前に居たらしい。
展望地に登ると丁度、御来光の時間だった。 富士山から少し離れた位置から昇って来た
のは少し残念だったが久し振りに見る御来光に温かみを感じた。 この時、ふと栃木の
山友が登っているかも知れないと思った。 まさかとは思ったが実際に登っていたらしい。
最初の山からトラバース気味に下って行き、通称  ”お花畑”と呼ばれている河原の様な広い所に下り立つ。
前方にライチョウを見付けてくれたハイカーが歩いているが、追い付くどころかどんどん離されて行く。
前方に見える ”上河内岳”はどっしりしており、格好良い山だ。
日本百名山には ”光岳”を外して ”上河内岳”を入れて欲しいものだ。
中々お陽さんが昇り切らない中、縦走路を進んで行く。
周辺からライチョウの鳴き声が聞こえてくるが姿は見えない。
この時点ではどこから登るんだろうと考えながら歩いている。
ここからは登山道は見えていない。
振り返り南方向の”茶臼岳”側を見る。
”光岳”までは同定が合っていると思うが、その先は?である。
”池口岳”には登っているが山容のイメージはまったく記憶に残っていない。
西方向の山々は林道から ”しらびそ山荘”を特定して ”奥茶臼山”は
判ったが、後方の高い山が ”木曽駒ヶ岳”なのかは自信がない。
”上河内岳”への取り付きまで来たが、山影になってしまいまだ明るさがない。
”聖岳”も昔、自分が登ったコースが判る程に近付いて来た。
”上河内岳”に登るコースが見えて来た。
遠くからは鬼のツノに見える ”竹内門”を抜けて行く。
この辺りから見るとピークが二つある様に見えたのだが、
実際はピークは一つだけだった。 嬉しい誤算である。
先行者は既にピークを越えてしまっている。
彼が早いのか、俺が遅いのか。
岩礁帯を最初のピークに向けて登って行く。
標高を稼ぐに従いどんどん展望が良くなって来る。
縦走路を登って来るヘルメットを被ったハイカーが見えた。
白いヘルメット? と思ったが実際は白い帽子を被っていただけだった。
1時間20分にて小さなピークを乗り越えて ”分岐”に着く。
”上河内岳”は縦走路の途中にあるのではなく、
別途、分岐から登るのであった。
分岐からはガレた急登をジグを切りながら登って行く。
1時間37分にて ”上河内岳”(2,803m)に着く。
申し分のない天気になってくれた。
俺を待っていてくれた。 と言うよりシャッターを押して欲しかった
のが正しいのかも知れないが、同宿者の彼と写真の撮りっこをする。
昨日、彼のザックを持たせて貰ったが25kgを下らない重さがあった。
更にずっしりと重い一眼レフカメラを持っていた。
それであれだけ足が早いのだから若者パワーに恐れ入る。
現在6時38分、栃木の山友は8時15分に ”剣ヶ峰”に着いたとのことなので、
まだ中腹を喘ぎ登っているのだろう。
山頂から北側に少し進んだ所に展望地があり、そこから ”聖岳”方向を眺める。
聖平から ”聖岳”までのコースが良く判り、記憶が蘇ってくる。
展望地から山頂を振り返り見ると白いヘルメット、では無く白い帽子の
聖平小屋から縦走して来たハイカーが展望を楽しんでいた。
昨日は沼平駐車場から林道を3時間歩いて赤石ダム湖の
聖岳登山口から ”聖岳”に登ったらしい。
山頂に戻り ”光岳”方向を眺める。
北アの様な特長的な山容の山が無いのが寂しい。
山頂で11分程休憩して下山に入る。
おいらが先に下山したのだが分岐付近で軽く抜かされる。
最初のピークに戻るが、既に大きく離されてしまう。
付いて行けないので、一緒に下山するのは諦めた。
明るくなった展望の写真を撮りながら下山して行く。
白い帽子の彼は遥か遠くを歩いている。 同じ人間とは思えない。
昨日、今日と会った若者の足が早いと思っていたが、実は自分の
足が遅いだけと気付く。 66歳は30歳台に対抗出来ないのだ。
自分は50歳になってから山歩きを始めたので足が早い時期はな
かった。
ハイマツ帯ではあるが、藪扱き等は無く、歩き易い道が続く。
流石はメインの縦走路だけのことはある。
何故、この名前が付いたのか知らないが ”竹内門”を通過する。
前方に ”茶臼岳”が見えて来た。
俊足の彼は茶臼岳に登ってから下山すると言っていた。
振り返り ”上河内岳”を見る。 格好良い山容である。
お花がまったく咲いていない通称 ”お花畑”に戻る。
お花が咲いている時期があるのだろうか。
別れ惜しくて何度も ”上河内岳”を見てしまう。
今日は小屋からの登りだったので楽チンに登れたが、
登山口からの登りなら相当困難だったろうと思う。
標高約800mmのマッターホルン的な山容には登頂困難で
山頂に立つと靴に穴があいてしまいそうなので登頂は断念した。
お花畑の中に ”独立峰”を発見。 初登頂が出来るだろうか?
”お花畑”からは登り返しが始まる。
トラバース路で通過するので体力的には楽チンだ。
ライチョウを見た地点には既にライチョウの姿はなかった。
ここから先になると ”上河内岳”は見えなくなる。
”茶臼小屋”への分岐付近まで戻って来る。 ”茶臼岳”を見上げると
白い帽子の彼が山頂付近を登っているのが見えた。 恐るべしヤングパワー。
シルバーパワーも頑張るぞ。
分岐点から8時の富士山を見る。
栃木の山友が剣ヶ峰に着く時間だ。
下山1時間13分にて分岐に戻る。 ここから見ると
白い帽子のあんちゃんは”茶臼岳”の山頂に達していた。
下山1時間23分にて ”茶臼小屋”に戻り、飲料水を補給しておく。
小屋横にはパック入りの豆腐が無料と書かれて積まれていたので欲しかったが、食べ辛いので遠慮した。 小屋の営業はシルバーウィーク終了の9/23で終えるらしい。 南アの山小屋は終了時期が早いのが残念だ。
分岐点から ”茶臼小屋”に戻って行く。
テントの数が増えていた。
樹林帯の中、急斜面を下るだけなので間を飛ばして、下山2時間57分にて ”横窪沢小屋”に戻る。 土曜日なのでぼちぼちハイカーが登って来るが、その数は意外と少ない。 この状態なら ”茶臼小屋”は混まないだろう。
”横窪沢小屋”から少し下側の橋を渡る。
赤サンゴに似た ”カエンタケ”は猛毒で
触っただけでも手を洗わないと危ないらしい。
???
???
下山3時間30分にて ”中の段”に戻る。
中年男性一人と若い女性3名が登って来た。
羨ましい組合わせのパーティだ。
材料節約の3本の鉄製階段を下りて行く。
このコースで一番のお気に入りの ”五号吊橋”に戻って来た。
下り時もじっくりと激流を見物させて頂く。
この大きな ”無名滝”はどこから見ても
滝全体を綺麗に見ることが出来なかった。
滝壺の下側にももう一つ滝がある様だ。 ネットで調べると
普段はこんなに水量はなく、沢中の岩が露出している様で、
今日は水量が多くラッキーな日だった。
”五号吊橋”を渡ってから ”ウソッコ沢”を見る。
同じく ”ウソッコ沢”の激流を見る。
下山4時間14分にて ”ウソッコ沢小屋”に戻る。
”四号吊橋”に戻る。
登り時にはスルーした ”水場”の写真を撮っておく。
綺麗な沢を見るとついつい写真を撮ってしまう。
小さな滝もあるのだが、それを撮れるポイントが無い。
これは滝口から撮っている。
同じく。
”三号吊橋”を渡る。
沢沿いの道を下って行く。 通行困難な箇所は無かった。
ここは良く覚えている。 丸い岩がヌルヌル、ツルツルで
歩き難かったが、転ぶことなく通過することが出来た。
”一号吊橋”を渡る。 最高の景観だ。
下山5時間28分にて”ヤレヤレ峠”に戻る。 登り時にはヤレヤレと
思う位置ではなかったが、下山時には後少しと判るのでヤレヤレの
位置となった。 ここにへたっている若いハイカーが居た。
若者全てが足が早い訳ではないんだ。
崩壊寸前の難所にロープが張ってあったが、これはロープでは無く
滑車用のナイロン被覆のワイヤーだった。 ここにはもっとしっかり
したロープが必要だろう。
下山5時間56分にて全長181mの ”畑薙大吊橋”に戻る。
”茶臼小屋”からなら4時間30分となる。 吊橋を渡り始めると対岸にハイカーが
待っていたが揺れるので早くは歩けない。 しかし、待っていたのはとっくに
下山を終えているはずの白い帽子のあんちゃんだった。 何で?
大吊橋の真ん中辺りから ”畑薙湖”を見るが、最近の大雨で水は
相当濁っていた。 ここから ”上河内岳”は見えていない様だ。
白い帽子の彼は沼平駐車場行きのバスを待っていた。
おいらは指定の山小屋に泊っていないのでバスに乗る権利がないはずだ。彼は聖平小屋に泊っているので無料でバスに乗る権利を持っている。
後日貰ったメールで地元、富士見市から来られた佐野君と知る。
低燃費、高出力エンジンの持ち主だ。 男前なのが羨ましい!
バスには乗れない身分なので林道を歩き始めると、佐野君も追っ掛け
てやって来た。 バスを待っている間に沼平に着いてしまうのだ。
佐野君はおいらの歩くスピードに合せてくれて、初めて色々お話する
ことが出来た。 既に腰の調子が悪いので予定30分の所、40分も
掛かり沼平のゲートに着いた。 バスに乗るより少し早い位か。
ゲートの直ぐ下が駐車場である。 下山6時間50分、茶臼小屋から
の下山5時間27分、全行程時間8時間38分にて ”上河内岳”を
終える。 佐野君と ”白樺荘”の温泉で合流することを約束して駐車
場で別れるが道を間違ってしまい、再会の約束を裏切ってしまった。
ゴメンなさい。
きのこは色々生えていたが、下の3種類は1ヶ所に生えていたので写真を撮ってみた。
赤石山脈
2024年3月21日改定